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2005年09月03日

「まいどおおきに!」(第五話)

それぞれの「鉾町(ほこちょう)」が何故その「固有・テーマ」を選んだのか、明確な由来は分かりません。現在の山鉾32基の「テーマ」別分類をしてみますと

    a.「信仰・神話・神様など」に由来したモノ:9基
    b.「中国の故事・伝承」に由来したモノ:7基
    c.「超人・聖人など」に由来したモノ:4基
    d.「日本の故事・武勇談など」に由来したモノ:7基
    e.「謡曲」に由来したモノ:2基

その他:3基等と分類も可能ですが、内容は多彩です。

広くとらえますとやはり、神様・神話・聖人・超人を通じての「信心・信仰」に由来するテーマが多く(13基)、ついで「中国故事(7基)」のテーマ等に人気が集中しています。江戸時代の室町商人・富裕階級の人々は財力だけでは無く、日本一、洗練された市民・教養人であり、全体としての傾向を一覧しますと其々に「意味の深さ」を強く感じるテーマが選ばれていると思います。全部をお話しする紙数はありませんので「山伏山」と同じ「室町通り」に所在する山鉾を中心に各テーマ代表を選んで以下、お話しします。

まず「山伏山」は超人・信仰系に入りますが、平安初期に実在された「浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)」というお名前の聖人をお祀りしています。幼少より秀才の誉れ高く佛・神(修験道)両道を修められた聖人で、宇多天皇の信頼篤く、数々の「貴瑞(きずい)・奇跡」を顕(あらわ)されたことで有名です。傾いた、京都・八坂「法観寺」の搭を念力で真っ直ぐに建て直した伝承や一度、亡くなった父(三善清行)をその葬列の中で甦生させた故事は特に有名です。「山」のデザインは霊場・大峯山に入山される山伏姿の「貴所」さまのお姿を現しています。
修験道をテーマとした「山」はもうひとつ「役ノ行者(えんのぎょうじゃ)山」があります。「役ノ小角(おずね)」は山岳修験道を創始した超人ですが、伝説上の人物です。北隣の鉾町の「鯉山」。中国故事のひとつ、龍門の滝を逆登る勇壮な鯉の姿を現しています。登竜門の語源です。



「山伏山」。浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)聖人。


「鯉山」中国故事のひとつ、龍門の滝を逆登る勇壮な鯉の姿

南隣の「菊水鉾」。菊の露を飲んで長寿を保ったと言う「童子伝説」がテーマです。江戸時代に焼失した鉾を戦後復活した唯一の「昭和の鉾」です。四条通りを渡って直ぐに「鶏(にわとり)鉾」があります。これも中国の有名な故事ですが「舜の時代」、天下が泰平に治まり、訴訟を告げる太鼓を使う者がなく「鶏が巣を作った」との伝承がテーマになってます。以下、次回。

今回もご一覧いただきまして
「まいどおおきに!」

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